Revolut(レボリュート) は、昨年10月から日本でもサーヴィスインした英国発の送金システムです。VISAブランドのデビットカードを使って入出金が可能であり、手数料不要かつ有利なレートでの為替両替、送金、予算管理、貯金など多くの機能を備えた金融アプリです。
日本では2019年後半頃から招待制でテストを先行しており、私は昨年8月末に招待を受けました。その時点で1万人以上のユーザーが登録していたようですが、10月8日に正式にローンチし、誰でも申し込めるようになりました。全世界のユーザーは1,300万人以上とのことです。
Revolutの特徴は、手数料不要でリアルタイムで為替レートを確認できるほか、展開するイギリス、ヨーロッパ、アメリカ、シンガポール、オーストラリアなど世界各地のRevolutユーザーに無料かつ瞬時に送金できることです。
入金にはクレジットカードを登録しチャージする形ですが、VisaとMastercardが対応しています。23の通貨を保有・両替可能で、送金は31通貨に対応しています。料金プランは、
・スタンダード 無料
・プレミアム 980円/月(年払いで9,800円)
・メタル 1,800円/月 ※日本未提供(2021年8月現在)
の3種類があります。
プレミアムでは、ATM引出額の上限拡大やカード選択肢の拡大、優先サポート、ワンタイムヴァーチャルカード、LoungeKeyパスへのアクセスなどの機能が提供されています。画像(↓)では、ブランドがMastercardになっていますが、日本ではVISAが採用されています。色はスペースグレー、シルバー、ローズゴールドの3種類から選ぶことができます。
私はプレミアムを約1年間使ってみましたが、コロナ禍の現状では、特典から享受できるメリットはほぼ皆無でした。やはり、ボーダーレスな世界でのビジネスやアクション、もしくは海外旅行時に本領を発揮するカードといえるでしょう。
競合する類似のアプリには、kyash、6gram、IDAREなどがあります。
いずれも国産ですが、どれもこれも「帯に短し、襷に長し」で、突き抜けるものがありません。とくにKyashは、サーヴィスインからしばらくは高還元率で話題を集めましたが、改悪続きで急速に失速しました。
さて、Revolutのリアルカードはデビットカードなのでしょうか? 日本の金融法令における銀行が発行しているわけではありませんが、このアプリには、入金用にJPモルガン東京支店の当座口座が紐づけられており、日本人の概念としては、プリペイドカードとデビットカードのハイブリッドという位置づけになるように思います。JPモルガンへの入金は反映までに2営業日程度を要するので、クレジットカードからの入金が便利でしょう。また、わが国において信用の現金化は禁じられていますので、送金に使えるのは当座口座への入金分のみです(ブランドデビットからの入金分も送金可能なようですが、グレーゾーンかと思います)。
Revolutのお得な使い方を以前の記事で紹介しましたので、そちらもご覧ください。auユーザー向けのスキームになっていますが、VISAとMastercardのクレジットカードやデビットカードをお持ちであれば、別のヴァリエーションでも使えるはずです。
メタルの導入が噂されていますが、1%以上の還元率を実現するか、年会費を下げるかなど日本向けにカスタマイズしないと、追加費用を払ってまで切り替えるユーザーは少ないように思います。私も2年目のプレミアムの継続はしないことにし、先日、アプリでスタンダードへダウングレードしました。10月でローンチから1年になりますので、そのタイミングでメタルが登場するかもしれませんね。
もしメタルが日本でも導入されれば、その特典内容を見たうえで、また活用法を考えたいと思います。