新年を迎えました。本年もよろしくお願い申し上げます。
今月から3月までの四半期は順次、「経済圏」についてシリーズを組んで書いていこうと思います。予定では、
などを取り上げたいと考えています(順序は未定)。
第1回は、au経済圏です。
経済圏
そもそも、経済圏とは何か、この質問から始めるべきでしょう。
ものの本によれば、「国際的または国内的に密接な経済関係のある一定の地域」と定義されていますが、インターネット社会の現在、これが物理的な意味のみならず、仮想空間までを含む、ボーダーレスでシームレスな地域であることは、疑問の余地がありません。
要するに、ヒト・モノ・カネの三要素が動いている空間や地域を指すわけです。経済圏は、得体の知れない生き物なのです。
au経済圏
では、au経済圏を構成する要素は何でしょうか。おおまかに言って、次のものかと思います。
- 通信 - au、UQ mobile、povo、UQ Wimax、J:COM
- 銀行 - auじぶん銀行
- 証券 - auカブコム証券
- 保険 - ライフネット生命、au損保
- クレジット - au PAY カード
- デビット - じぶん銀行スマホデビット
- プリペイド - au PAY
- コード決済 - au PAY
- ポイント - Ponta
- 電気 - auでんき
- ガス - 東電ガス for au
- EC - au PAY マーケット
これらのサーヴィスを縦横無尽に組み合わせることにより、割引や還元を受けられることが魅力です。「ポイ活」という言葉が生まれる所以です。
おもしろくないほうの未来
ところが、「おもしろいほうの未来へ。」などと謳っていても、改悪続きで面白くなくなっているのが実状です。どんなサーヴィスもローンチ時は餌を撒きますが、釣った魚には餌を与えないものです。
また、auは昨年7月の通信障害により、急速にキャリアとしての信頼を失っているようです。さらに、都心部でもネットワークの穴があり、増大する電波需要に応えられていません。私も昨年末にUQ Wimaxを解約したところです。
場当たり的に企業風土の重なる合併吸収やサーヴィスの再編を繰り返してきたツケがたまっており、コロナの直撃も加わり、企業として疲弊しているように見えます。どういう層をターゲットに経済圏を構築したいのか、イマイチ不明確な感じがします。
おもしろいほうの未来
そんなauが、「おもしろいほうの未来へ」向かうために必要なことは?
- 電波ネットワークの強化
- 経済圏全体での長期ユーザーの優遇(au IDを基準)
- MUFG寄りを見直し、企業グループを超えた提携
- 高還元率のじぶん銀行スマホデビットをリアルカードで発行
- au PAY プリペイドへのICチップの搭載
- au PAY カードからau PAYへのチャージ時のポイント付与を復活
- au PAY カードのタッチ決済(コンタクトレス)への対応
- au PAY カードのナンバーレス化
- au PAY ゴールドカードの一定額利用による年会費の無料化
このくらいは、すぐにでもやってほしいものです。
そして、周回遅れの三菱UFJニコスへのクレジット事業の委託を見直し、三井住友カードと組んでくれないかなぁ、と妄想しています。TOYOTAやJALあたりとダブルカードを発行するとかも面白い。
経済圏のクロスオーヴァー
三菱UFJ銀行がドコモに寄り始めましたので、今年は通信と金融の融合という視点での業界再編があるものと予測しています。あるいは、経済圏のクロスオーヴァーが加速することでしょう。本格的な経済圏戦争が始まる年になりそうな予感がしています。
自分のライフスタイルとマッチする経済圏を複数選び、賢く使い分ける能力を問われる時代が来るわけです。
次回は、SBI経済圏を取り上げたいと思っています。