前回に続き、港珠墺大橋のお話です。今回はマカオから香港への出入境を取り上げます。
前回は双方の市街地を結ぶ直通跨境バスを紹介しましたが、今回は 港珠墺大橋シャトルバス(通称:金バス) を使った出入境です。
新口岸地区、あるいはコタイ地区で一仕事を終え、香港へ戻ります。まずは、現在地のホテルから港珠墺大橋連絡バスで澳門口岸へ向かいます。このバスは無料で、澳門口岸までの所要時間は30分程度です。
澳門口岸 で出境審査を受けます。イミグレーションを通過すると、バス乗り場があります。ここで金バスに乗車します。香港口岸までHKD65です。チケットは現金やカードはもちろんのこと、八達通(オクトパス)でも購入できます。金バスは混雑時、日中5~10分間隔で運行していますので、焦る必要はありませんが、ダブルデッカーに乗りたい場合は、当該車両を待って並ぶ必要があります。
注意したいのは、バス乗り場には直通跨境バスのホームもありますが、ここからは乗車できません。係員に交渉しても無理です。澳門口岸に徒歩で入境した場合、金バスに乗ることしかできません。
金バスは基本的に右側通行仕様で運行するようです。よって、乗降は車体右扉がメイン(↓)です。港珠墺大橋が右側通行なので、中国の法律を優先しているのでしょう。香港口岸でも右側通行のホームで降車します。マカオも香港も左側通行なのに、大国の覇権とは強力なものですね。
車内はエアコンが効きすぎで寒いです。上着を忘れないようにしましょう。40分程度の乗車で冷え切ってしまいます。
バスは珠墺口岸人工島を出発し、港珠墺大橋進入部を通過します。
海上橋をひた走ります。香港が近づくと、海底トンネルに入ります。
渋滞はなく、40分程度(ダブルデッカーは海風の影響を受けるのか、制限速度で走行する)で 香港口岸 に到着し、入境審査を受けます。入境後のバス乗り場から九龍、香港島へエアポートバスが出ています。私はA21で尖東へ向かいます。
このルートの場合、乗り換えや徒歩を含め、新口岸地区から尖沙咀まで2時間半程度の行程です。おさらいしますと、
最寄りのホテルから澳門口岸まで連絡バス(30分) 無料
↓
出境(15分)
↓
澳門口岸から香港口岸まで金バス(40分) HKD65
↓
入境(10分)
↓
香港口岸から尖沙咀までエアポートバス(50分) HKD33
という流れになります。運賃はトータルでHKD100程度ですから、直通跨境バスのHKD160(土日祝はHKD180)よりも安いですね。香港側の行き先が明確であれば、こちらのルートのほうが便利かもしれません。
以上、コロナ禍前の2019年末現在のお話でした。いつの日か、また自由な往来が戻る日を心待ちに。。。